曇のち晴

テーマのない写真集&時々コメントだけの記事

2020-01-01から1年間の記事一覧

本国の”毒親化”

13植民地独立の直接原因は、イギリスとフランスが戦った七年戦争である。 本国イギリスは戦争に勝利したものの、満身創痍の状態だった。 戦場はヨーロッパのみならず、アジア・アフリカ・南北アメリカと全世界に及び、 7年もの長期に及び、国の金庫は底を突…

軍事

アメリカは世界最強の軍事力を持っている。 150ヵ国以上に駐留し、世界の空母の2/3に当たる11隻を保有している。 地球を6管区に分け、各区の統合軍司令官が陸海空軍を有機的に運用している。 ノウハウと、地球のどこででも即臨戦態勢に入れるのが、強さの秘…

テキサス共和国の樹立

辺境の地テキサスを繁栄させるべく、スペインと後のメキシコ政府は、アメリカからの移民を誘致した。スティーブン・オースチンの斡旋で、1823年に300組が入植した。1世帯当たり4000エーカー(約16㎢)の与えられ、納税の義務もなかった。その反面、カトリック…

スペイン領テキサス

1685年に、フランスがミシシッピ川河口に入植しようとしたことが始まりである。ところが地図が不正確なため、実際ははるか西方のテキサスに辿り着いたという事故がきっかけである。スペインが艦隊を派遣した際には、既に入植地は消えていた。 恒久的入植は16…

フランス領ルイジアナ

五大湖からメキシコ湾にかけての領域で、現在のルイジアナ州よりもはるかに広い範囲である。ミシシッピ川の水系とほぼ一致する。1682年にロベール=ガブリエ・ド・ラ・サールが時の王ルイ14世にちなんで命名した。 1659年の五大湖探検や1673年以降のミシシッ…

ヌーベルフランス

英語にすればニューフランスで、新大陸に建設したフランスの植民地のことである。 フランスは、スペインとイギリスに次いで探検を行った。1523年にフランソワ1世の支援でジョバンニ・ダ・ヴェラッツァーノが北西航路を探すために、アメリカ東海岸を航海した…

イギリス社会の一員としての経済活動②

三角貿易 三角貿易といえば、イギリス・アフリカ・西インド諸島(銃・奴隷・砂糖)を結ぶ三角形、そして奴隷貿易の禁止後はイギリス・インド・清(綿製品・アヘン・茶)が有名だが、イギリス・西インド諸島・北米13植民地(工業製品・砂糖と奴隷・農産物)というル…

イギリス社会の一員としての経済活動①

航海条例(航海法) 貿易収支が黒字になることを重視する重商主義に基づき、保護貿易が推進され、一連の航海条例が1651年以降制定される。外国商人との取引を禁止して市場から締め出すことにより、国内から富が流出するのを防ぎ、逆に国外からは富を吸い上げる…

17世紀のイギリス

13植民地の歴史を語るうえで、本国の歴史は避けて通れない。植民地の特許を複雑にしたのが、度重なる政変である。 1639~60年に及んだイングランド内戦のクライマックスが清教徒革命である。チャールズ1世が1649年に処刑され、清教徒オリバー・クロムウェル…

ニューネーデルランド

オランダが新大陸に設立した植民地のことである。 1610年以降、毛皮取引のために商人が盛んに本国から訪れていたが、定住はしなかった。彼らの活動は「ニューネーデルランド会社」に統合される。 議会は手元の探検地図を基に1614年に領有を宣言し、入植も試み…

カロライナ おまけ

実は1629年に最初の特許状が出ており、チャールズ1世がロバート・ヒース卿に与えたものには北緯31~36度線に挟まれた範囲と記載されていた。実際には入植が行われず、特許は失効したが、文言だけは残った。 実際の入植が伴う1665年の特許状では、北緯29~36.…

ジョージア植民地

南北カロライナとスペイン領フロリダに挟まれた土地は、1733年に入植の始まり、時の王ジョージ2世の名前にちなむ。 博愛主義者で構成される評議委員会によって創設された植民地は、借金返済ができずに投獄されてた人たちを救済する理想郷となるはずだった。 …

カリフォルニア

太平洋とシエラネバダ山脈に挟まれた地域は、1510年に発表されたスペインの小説に登場する理想郷(Califia)から名前がとられた。 1542年にスペインがフアン・ロドリゲス・カブリリョに探検させたのが始まりで、 入植は、1697年にカリフォルニア半島にイエズス…

スペイン領フロリダ

北米大陸で最初に探検・入植したのが、フロリダ半島である。 1513年に、スペインのファン・ポンセ・デ・レオンが上陸した。 先住民の頑強な抵抗に遭い、入植はなかなか成功しなかったが、 1564年にフランス人が恒久的入植に成功する。 地理上の要所ゆえに、…

北米探検 プロローグ

この節には重要な内容が含まれないので、軽い気持ちで読み通して頂いて構わない。 北米を最初に探検したのは、イングランドの支援を受けたジョン・カヴォットで、 1497年にニューファンドランド島を発見している。 残念ながら、大陸でなく島であるところが泣…